前回までに紹介してきたプロジェクトが竣工し、来月オープニングです。
その前にちょっと違う話題を。
夏休みに一時帰国し、あるお土産を事務所に持ち帰りました。
ボスも他スタッフも、海外出張があると事務所にお土産を持ち帰ります。食べ物やテキスタイル、本、そして時々CDも。何かインスピレーションに繋がりそうな物で楽しい物なら何でも。
最近で一番印象的だったのはイスタンブールのお土産のCD。
ちょっと脱線します。
ボスは、事務所でスタッフがイヤホンしながら作業するのを快く思っていません。それでもそうじゃないと作業出来ない人は、締め切りが迫るとイヤホンしているけれど、やはりコミュニケーションし辛く、10人前後のオフィスなので1人でも周囲をシャットしてしまうと、いやな緊張感が出てしまう。なので部屋にはみんなでBGMとしてシェアするためのCDがずらっと並んでいます。それぞれ好き勝手に持ってきているので、やむを得ずシェアしているのだけれど、それぞれの趣向も垣間見えるし、自分の触れる事の無かった音楽にも出会えるので、ちょっとした楽しみでもあります。
話をもとに戻します…。
色々と見て回って、今回日本のお土産として私もCDを買ってみる事にしました。
そのうち、詳しい人にアドバイスもらって選んだのが、高円寺阿波踊りのCD。私もとても気に入っています。
ぞめき壱 高円寺阿波おどり(2枚組)
こういった文化的なプレゼントはボスもとても喜んでくれるし、異国文化について話す良いきっかけにもなるようで、皆興味津々です。
(CDの詳細はこちらで…http://www.koenji-awaodori.com/ja/doc/news/100810.html)
今回特にこれを気に入ってくれたのはパキスタン人スタッフのRでした。彼女にとってお囃子のリズムも音もとても懐かしく感じられるそうで、なんでも、インドの音楽に通じているように聞こえるそうです。まさか高円寺阿波踊りがインドやパキスタンと繋がるなんて。
自分で買っていながら、「買ってみたいいものの、果たして皆の反応はどうかなぁ…」と内心ハラハラしてましたが、こうやって日本の持つ文化の一部を少し持ち帰るだけで、どこかとリンクしていく発見があるんだなぁと、少しジーンときました。
考えてみると、これは文化交流だけではなく、普段の意見交換でも言える事ではないかと思うのです。これまで、自分の感じた事を率直に述べるということに少し恐怖心があって、色々な人の意見を照らし合わせながら、ようやく発言していたのですが、結局議論が深まるどころかつまらなくなってきてしまっていました。
まとまりきれてなくてもパッと感じた事を素直に、なるべく丁寧に(難しいですが)見せる努力をしてみると、相手と何かしら繋がり(或はその反対)を発見し深める事ができるようなのです。特にこちらに来て、言葉で説明する事が更に難しくなってから、その「素直な感覚をちょっとずつ伝えること」がとても重要視されてたように思います。
私も早速Rにパキスタンの音楽を今度持ってきて、とリクエストしました。どんな風に繋がっているのか気になります。