クリエーションバウマンジャパン 東京本社ショールーム見学


fig1:商品の紹介をしてくださった中島昌史さんと円錐会役員

 

8月8日、円錐会役員が集まり、今年度円錐会のスポンサーになっていただいているクリエーションバウマンジャパンの東京本社ショールームへ行ってきました。執行役員である中島昌史さんが商品をご紹介してくださいました。

 

 

fig2:クリエーションバウマンジャパン東京本社外観

 

クリエーションバウマンジャパンは、スイスのランゲンタールに本社を持ち、デザイン・製造を行っている、インテリアファブリックのブランドです。1886年、麻の紡績工場としてスタートしました。現在は600アイテム6000色を超えるインテリアファブリックを製造。世界40カ国に輸出し、9カ国に現地法人を持っています。日本では東京、大阪、名古屋、福岡の4拠点にショールームがあります。

 

全体の商品の中で特徴のあるものとしては、ファブリックの裏面にアルミ蒸着をする技術による遮熱機能のあるファブリックです。レース生地の透け感で外の視界を保ちつつ、光、熱、UVを遮る機能性を持ち、これにより採光を行いつつ遮熱をするため、外の景色を見ながら快適な室内で過ごすことができるそうです。またこのような遮熱性だけでなく、吸音性、遮光性、防炎性に特化したファブリックも取り揃えているそうです。

 

fig3:数え切れないほどのファブリックが並ぶ

 

fig4:透明度が高く意匠性に特化したカーテン

 

商品の紹介をしてくださる中で、建築家である役員から様々な質問が飛び交いました。特に印象的だった質問はシャワーカーテンについてです。普段の設計の中でシャワーカーテンの選定は安価なビニール素材のものしかなく、バスルームを設計の一部として見せたい時、どうしても相反するものになってしまう。意匠的にも受け入れられるシャワーカーテンの製造もされているのか質問したところ、それに代わる屋外用の防水カーテンは紹介できるとのことで、見せていただきました。

 

fig5・6:屋外用としてご紹介いただいた防水性の高いカーテン

 

写真のとおり、室内用カーテンと見分けがつかず、同様のデザイン性、繊維のきめ細やかさがありました。生地の美しさに感動していると、中島さんが水を溜めたコップを持ってくるなり、その場で、空気を通しながら水は通さないことを実証してくださいました。

 

中島さんは今回の役員からの質問で初めて、これまで屋外用カーテンとして紹介してきた商品が、これはシャワーカーテンにも使える!と気づかれたそうです。ファブリックづくりのプロと建築家との有意義な対話を感じられた場面でもありました。

 

この防水性は繊維の段階から加工されているため、永久的に機能を保つことができるそうです。それは糸の紡績、染色、織り、プリント、最終加工など、品質と機能性を追求するクリエーションバウマンのものづくりへの実直さがあってのものです。今回それらの1つ1つを手にとるように、本物のファブリックを全員が体感することができました。

 

 

 

2階の会議スペースに移り、引き続き中島さんに会社概要や施工を詳しくご紹介いただきました。例えば、槇総合計画事務所、Zwimpfer Partner AGが設計を手掛けたノバルティスキャンパス(2009)や、西沢立衛建築設計の軽井沢千住博美術館(2011)などは現場の建築家と相談しながらの生地選定、縫製、取付け方法の吟味を行い、マニュアルにない空間づくりが行われていました。建築家の設計意図と共にあってこそ、その空間にマッチしたファブリックの在り方が生まれているのだと実感しました。

fig.7:ノバルティスキャンパス/槇総合計画事務所 Zwimpfer Partner AG 設計/2009
※クリエーションバウマン本社で作成の資料

 

fig.8:軽井沢千住博美術館/西沢立衛 設計/2011
※クリエーションバウマンジャパンカタログページより抜粋
〈参考(クリエーションバウマンのブログ):https://ameblo.jp/creationbaumann/archive1-201201.html〉
〈その他の物件事例:https://www.creationbaumann.com/en/References-4124,693343.html

 

その後代表取締役の柴田昌彦さんのご厚意もあって、スペースをそのままお借りして、今年度の円錐会の活動について役員で打ち合わせを行いました。

会議では、ユニコーンサポートでのインタビューについてや、昨年度からの新しい試みである円錐会広報誌UP(ユニコーンペーパー)について、また、10月のトークイベントに向けての企画内容について、話し合いを進めることができました。

 

fig9:ショールーム2階会議室にて、中島さんのお話しを聴く

 

クリエーションバウマンジャパンは、現在建築業界で活動する建築家やこれからの若者が生み出す建築文化・生活文化を少しでもお手伝いしたいという強いお気持ちがあり、今年度の円錐会のスポンサーになることを決めてくださいました。今後の円錐会イベントにもぜひ参加したいとのことでした。

 

円錐会役員としても、このようなものづくりに携わる企業への見学と合わせて、集まり、議論することは初めての試みでしたが、建築家が設計する場面で、その空間を引き立ててくれる企業との連携を図り、学び合うことの重要性を実感できた機会となりました。

 

 

クリエーションバウマンジャパンのみなさま、ありがとうございました。

 

 

文 住田百合耶

fig2・3・4:クリエーションバウマンジャパンより提供

fig7・8の資料:クリエーションバウマンジャパンより提供

fig1・5・6・9:住田百合耶 撮影

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クリエーションバウマンジャパンHP http://www.creationbaumann.jp

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