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2010年後期北山恒課題スタジオ M2 岡 杉香

[2011.09.16]



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線状につらなる生活

 課題は、東京にリング状に広がる木造密集市街地の2050年の姿を考えるというものである。
 2050年の都市を構想する際、そこでは車に代わった新たなモビリティーが生まれ、多様な居住環境が
一般化されている事が想像できる。そのとき、地域の固有性を受け継ぎながらも、そのような社会の変
化を許容し得る環境が必要だと考えた。
 敷地は墨田区京島3丁目、東京の典型的な木造密集地域である。ここで着目したのは、未だ開発をの
がれて残っている2~3mほどの細いみちである。線状に様々な場所へと接続できるこの公共性の高い都
市の財産を生かし、みち沿いの建替えを用いて個々の人々と地域が結びつけるような、住宅であり、且つ
地域のインフラであるような新たなタイポロジーとしての線状の居住帯を提案する。
 建築の提案として、必要最低限の内部空間を確保しながら、半屋外空間を付加していくことを行う。こ
の半屋外空間は既存のみちと並行して連なっていき、一軒の家を共有する者同士が利用する空間であ
ると同時に、隣の住宅と既存のみちへの緩衝空間となる。この空間が連続することによってつくられる新
たなみちは、地域という共同体が固有にもつ空間であり、そこを通ることで買い物、介護、仕事など生活
を取り巻く様々な要素と接続できる地域社会インフラとしての役割を担う。
 住宅の所有の概念を変えることで、地域の新たな共同体の姿を提案した。


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