YAP パビリオン 7 _ ノマディック・ドーム


Después del Domo – After the Dome / Claudio Torres Salazar + Yuji Harada + Clarita Reutter Susaeta + Emile Straub

 

昨年より友人のクラウディオ・トーレス、クララ・レウッター、エミル・ストラウブと進めていたYAPパビリオンが完成した。

YAPパビリオンについては以前記したが(link)、簡潔に言えばテンセグリティ構造を応用した移築可能なドーム型パビリオンである。敷地はサンチアゴ新市街に位置する都市公園の一画で、我々はテンセグリティの特性を活かし、少ない材料で大きなの気積をもった空気のかたまりのような公園のサロンを提案した。B.フラーの言葉を借りれば” Doing More with Less = 最小で最大を成せ” である。

 

 

Aerial Photo

 

 

 

Site Plan

 

Geometric Plan

 

 

全体としてはアルミパイプとスチールケーブルとターンバックルによる楕円形のストラクチャーにサーモン養殖用の長方形のナイロンメッシュが覆いかぶさっている。平面は36m x 16mで高さは6mになる。

 

Isometric

 

Long Section

 

 

Exterior

 

 

Cross Section

 

 

Exterior-Entrance

 

 

Interior

 

テンセグリティ構造特有の軽やかさを失わずに躯体をスマートに成立させるべく構造設計を佐藤淳さんにお願いした。大きな模型や3Dモデルでスタディしたフォルムに佐藤さんのテクニカルなフィードバックを組み込んで設計は進められた。最終的にケプラーの法則第二によって楕円を面積で24分割されたプランが採用され、そこに然るべき寸法を持ったアルミパイプとケーブルとターンバックルが当てがわれた。佐藤さんには最終的にチリまでお越しいただいて構造チェックや施工上のアドバイスをいただいた。その時の旅の様子はGA特集号-建築への旅・建築からの旅、構造的な解説はGA JAPAN 147で詳しく取り上げられている。

 

 

Model 1:25

 

 

Model 1:25

 

 

Section Detail

 

 

Axis Force_Jun Sato Laboratory, The University of Tokyo / Jun Sato Structural Engineers Co., Ltd.

 

 

Jun Sato in Chile

 

 

我々が特に注力したのはパイプ端部パーツの仕様である。ケーブル端部を内部に収め、かつ引張に対して十分な耐力を備えるために無垢のジュラルミンパイプを削り出して作られた。ケーブルが通る穴は箇所によって異なり、合計108種216個がサンチアゴの町工場で作成された。

 

Pipe Head Detail

 

 

Pipe Head Plan

 

 

Pipe Head

 

 

Pipe Joint

 

 

Salmon Mesh

 

 

Upper Ellipse

 

 

 

必要なパーツはチリ・カトリック大学の工房でプレファブリケーション化され、その後敷地に運び込まれ、24名の学生インターンと1名のマエストロの協力の元約1か月を費やして竣工させた。

 

 

All Materials

 

 

Construction

 

Assemble

 

 

インテリアはバルパライソのボタニカルガーデンから拝借してきた巨木の切りっ放しを家具的に配置した。テンセグリティの躯体の儚さに対して、木塊の物質的・時間的な重量感が対比的なエレメントとなっている。また頭上のケーブルに水のミストを発生させるチューブを楕円状に沿わせて夏の暑さを和らげると共に、夜は線状の照明と相まって幻想的な雰囲気を演出する。

 

 

Water Mist

 

 

Exterior Night

 

 

Interior Night

 

 

Interior lighting

 

 

こうして無事オープニングを迎えることができ、当日は多くの人で賑わった。そこではストラクチャだけの純潔的な美しさとはまた違った、多くの人々が集うことを許容できるパビリオンの懐の深さみたいなものを感じた。他にも会期中には音楽イベントやレクチャーなどが定期的に催された。訪れる人々はこのパビリオンが一体全体どういうからくりで成立しているのか知る由もないけれど、ただ垂直に浮遊するアルミの棒の元で巨木によじ登ったり、水のミストと戯れたり、それから愛を語らったりした。こうして我々のテンセグリティを用いた大きな空気のかたまりは地球の裏側チリ、サンチアゴで無事達成することができた。

 

 

Opening

 

 

Opening

 

 

Opening

 

 

Exhibition + Lecture

 

 

Music Event

 

 

2017/03/25

 

 

最後に建設プロセスも含めたビデオでその空気を感じていただきたい。

 

 

 

 

YAP PAVILION 7

Architect: Claudio Torres / Clarita Reutter / Yuji Harada / Emile Straub

Structural engineer: Jun Sato Laboratory, University of Tokyo / Jun Sato Structural Engineers Co., Ltd.

Jun Sato, Shohei Furuichi, Midori Tsuzuki

Fabrication: Julio Brito – Enercom S.A.

Ilumination: Mauricio Lacrampette – Marcela Uribe

Video making: Nicolás Morales – Esteban Arteaga- Daniel Rodríguez

Construction Team: Héctor Rivera, Viola Guarano, Mauricio Yañez, Maira Vega, Miguel Uribe, Fabián Acuña, Simón Herrera, Nicolás Schmidt, Constanza Dalleto, Malvina Ruelas, Francisco Beltran, Francisca Vargas, Josias Aliaga, Pablo Peñaloza, Matías Guajardo, An­drea Yataco, Julia Bustamante, Natasha Urretaviscaya, Pablo Castro, Catalina Berrios, Ro­drigo Vega, Carlos Parra, Galit Hojman, Martin Rojas y Nicolas Navarrete.

Project Year: 2016

Construction Time: February-March 2017(15days prefabrication – 15days  montage.)

Construction Site: Araucano Park, Las Condes, Santiago, Chile.

Structural Material: Alminium Tube Ø2”+3”, Steel Tube Ø3” Turnbuckle, Steel Cable, Steel Baseplate, Steel Stake

Exterior Material: Salmon Mesh 42×23 mt.

Syistems: Water Mist system, 90 spray nozzles. 1 Strip of LED tube L:50m and 24 spotlights recessed to the ground.

Site Surface: 978 m2.

Construction Surface: 300 m2 ellipse interior , 565m2 rectangle exteriores.

Construction Volume: 1.690 m3

Total Weight: 1300 kg.

Client: Constructo

Finance: Constructo, CAP S.A. y Enercom S.A.

 

 

Clarita Reutter + Emile Straub + Jun Sato + Yuji Harada + Claudio Torres

©Torres+Harada+Reutter+Straub

 


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